Scar Symmetry「The Unseen Empire」：キャッチーな神曲が光る良アルバム！

「The Unseen Empire」について

スウェーデンのメロディックデスメタルバンド・Scar Symmetryの5thアルバム（2011年）。前作「Dark Matter Dimensions」と比べるとややダレるアルバム構成ではありますが、冒頭の神曲「The Anomaly」に心を鷲掴みされること間違いなしの良アルバムです。

収録曲

曲名	イチオシ
The Anomaly	○
Illuminoid Dream Sequence	○
Extinction Mantra
Seers of the Eschaton	○
Domination Agenda	○
Astronomicon
Rise of the Reptilian Regime
The Draconian Arrival
Alpha and Omega

おすすめポイント

キャッチーすぎる神曲「The Anomaly」が光るアルバム
全体的に竜頭蛇尾な盛り上がり方ではあるが、Scar Symmetryらしいサウンドは健在

まず本作最大の魅力は冒頭の神曲「The Anomaly」にあります。一瞬にして心を奪われるキャッチーなイントロ、凶悪グロウルと爽やかクリーンヴォイスの畳みかけ、終始心地よい疾走感…どこを切り取っても完璧な仕上がりです。個人的にはかれこれ1000回以上聴いているのですが全く飽きることがありません。まさにScar Symmetryの最高傑作といっても差し支えない名曲でしょう。

ただ本作の欠点を挙げるとすれば明らかに「竜頭蛇尾」な点でしょうか。正直なところ冒頭の神曲がピークで他の曲はなんだかイマイチ盛り上がりに欠ける感が否めません。また、曲数が9曲と少なめな点もややボリューム不足に感じられます。

しかしそれでもサウンド自体は前作に引き続きScar Symmetryらしさが出ており、デスヴォイスとクリーンヴォイスの絡みを十分に楽しむことができます。

まとめると本作は3rd・4rthほどの破壊力はないものの、神曲とScar Symmetryらしいサウンドを持ち高い水準でまとまった良アルバムに仕上がっています。とりあえず気になった方は1曲目だけでもいいので聴いてみてください。